アルゴリズム的観点から見た確率解釈

タイトル
アルゴリズム的観点から見た確率解釈

種類
口頭発表
第3回CAPEレクチャー
CAPE lectures
2012年5月29日
京都大学

アブストラクト
確率の哲学は今でも議論の止まない科学上の大きな問題の1つである.
本講演ではまず哲学的な発展の歴史を振り返る.
その後,確率の数学的定式化の研究の中から生まれた
アルゴリズム的ランダムネスの理論とその周辺を紹介する.
最後に,最近得られた結果からアルゴリズム的観点から見て,
確率とはどんな概念なのか議論を進める.

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予測限界とランダムネス

タイトル
予測限界とランダムネス

種類
口頭発表

発表場所
京都大学数理解析研究所計算機科学セミナー
2012年4月26日

アブストラクト
前半では微分可能性とランダムネスの関連について話をする.
最近になって,ランダムネスの諸概念が微分可能性により特徴付けられる事が分かってきた.
計算可能ランダムネスよりも強いランダムネスでは,
「計算可能+古典的性質」という形で表されるのに対し,
計算可能ランダムネスよりも弱いランダムネスでは,
より強い計算可能性が必要になる.
講演者は微分定理が成り立つ点の集合がランダムネスの諸概念に一致するような関数族が,
積分テストから自然に導かれる事を示した.
この関係から上記の理由は自然に説明できる事を示す.

後半はアルゴリズム的確率について話す.
最初に,Solomonoffのアルゴリズム的確率がなぜ重要なのか話す.
そして上記の微分定理によるランダムネスの概念の特徴付けを使って,
アルゴリズム的確率がより自然な形に拡張される事を示す.
その他,今後行いたい拡張についても列挙する.

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なぜ確率0のことが起こるのか

タイトル
なぜ確率0のことが起こるのか

種類
口頭発表

発表場所
Young-RICE: 若手研究者による講義力向上検討会にて
2012年3月20日

アブストラクト
「確率」とは何か。これは未だ議論が収まらない科学上の大問題である。
一方、「ランダム」の定義は1960年代~1970年代にかけて、
満足のいくものが与えられた。
その後、ランダムネスの理論を使って確率の概念を捉え直そうという試みが
いくつか見られるようになったが、未だ不十分である。
本公演では、このランダムネスの理論が確率論の弱点をどのように補っているか、
ランダムネスの理論は確率の概念をどのように変えようとしているのか、
などについて話をする予定である。

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